本音で!課題と今後の展望。ライティング・ワークショップをやって感じたこと⑤
シリーズ最終回。本音で、課題に感じたこと、これからのこと、書いてみます。
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1 言語事項の獲得に最適!!
あんなに困難を極めていたのに、一気に習得が進みました。
2 子どもたちの鉛筆が止まらない。
書き方を知り、書きたいことがはっきりすると、フロー状態に入りました。
3 ミニ・レッスンは、その時の子どもたちの状態から、最適なものを、最適なタイミングで。一気に変貌しました。
4 とはいえ、先生ががんばりすぎない。それこそが、持続可能性のカギ。
5 しっかり、本音で、課題と、今後の展望!!
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5 しっかり、本音で、課題と、今後の展望!!
もう、半数以上の子が、清書を書き終え、学級文庫の「さっかの時間」ファイルに
無事、「出版」することができています。
ひとくぎりついて、最後に感じたことを書きます。
それは、困難を抱え、自力では書くことが難しい子たちのことです。
そのような子が、1人や2人ではなく、結構たくさんいます。
登場人物と場面のイメージマップの段階から、ほとんど自力では何もかけずにいた子たちです。今回の物語を書くという活動の全てにおいて、私とマンツーマンでないと進められなかった子たち。
どのクラスにも、いるんじゃないでしょうか。
ある子は、最後まで私の元に通い詰め、とうとう作品を仕上げた時、ホッとした表情をしていました。ちょうど、参観日で、お母さんに読んでもらい、「面白かったって!」と、晴れ晴れとした感じでした。
私がこのとき感じたことは、
「この子は、この活動中、ずっと大変だったろうなあ。
一人ではできないから、ずっと私のところに来なくちゃならなかった。それをどう思っていたんだろうな。(彼女は毎時間、自分から私のところにヘルプをしに来ていました)
彼女の想いを形にするためには、最善の方法だったのかな。
彼女のオリジナルストーリーは、彼女独自のもので、それを表現したい、という気持ちが、彼女をここまで頑張らせたのだろうな。それしかないだろうな。」
ということ。
彼女のような子は、他にも数人いました。
それ以外の子達は、なんとかかんとか、独り立ちしていき、文章表現力、言語表現力をグーンと伸ばしていきましたた。これはすごい成果。
しかし、明らかにマンツーマンでないと書けない子達にとっては、
困難な活動だったと思います。
それでは、ダメなんじゃないか。
どの子も、自分にあったペースで学ぶことが保証できる場にしたかったはずが、
そこから外れてしまったように思いました。
彼女は、自分のイメージを形にした、という達成感は得られたのではないかと思います。
しかし、それは全て私の手を借りて行ったことで、その達成感も、自力での達成感とはワケが違います。
彼女にとっては、この活動は難しすぎた、と断言できます。
そして、それは彼女だけではありません。
クラスには様々な子がいることが当たり前であって、その、どの子も、自分にあった学びができることによって、成長していけるのだと思います。
『リーディング・ワークショップ』では、こういった子達への対応については触れられていないように思います。
むしろ、そういった子達にも、好きに書かせる。という方向だと思います。
それは、意欲を継続させるという面では良い効果をもたらすと思いますが、
ミニ・レッスンを重ねても、自分の表現に生かすことが困難な彼らは、周囲の成長から完全に取り残されていくと思います。
数日に一度の、数分の短いカンファランスでは、個別支援が行き届きません。中途半端になります。
困難度合いの高い子を優先的にカンファランスしていくと、その他の子のカンファランスはできなくなります。
今回、その他の子達にも、積極的にカンファランスを行なっていったところ、目に見える成果が続々現れたのです。
なので、これをみすみすなくすというのはできない。
さて、ではどうするか。ここからが、自分独自の実践になっていくんだと思います。できそうなことは色々、考えられます。
今後の作家の時間で大事にしていきたいことは2つ。
1つ目は、自力で進めていくことができる子達の、自立した学びを促進し、その学びの質を高めていくための支援・教材開発を追究すること。
2つ目は、自力で進めることが困難な子達のために、お助け教材を数段階分開発し、用意することで、マンツーマンでなく、自力で取り組める時間を増やすこと。(→個別支援・カンファランスの時間の確保)
以上を踏まえて、今後も作家の時間を継続していこうと思います!
また、ご報告します!!
作家ファイル、分厚くなりました・・!(下書きも入れています!)