「プログラムデザイン」〜2年間の学びの積み重ねとスモールステップでの段階的変容(低学年)〜①
前回書いた、「自主性」「主体性」を段階的に育てるっていうこと。
「じゃあ、実際どんな風に変えていけばいいの?」
自分がこの2年間でやってきたこと、その実際を記録してみたいと思います。
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1 1年間のプログラムデザイン
2 リフレクション
3 実践の実際
①登校時〜朝休み ②朝の会 ③国語(文字の習得:ひらがな・カタカナ・漢字)
④国語・算数の教科書授業 ⑤生活科でのスキル習得〜探求学習
⑥体育・音楽・図工ワークショップ ⑦日常的生活 ⑧自立学習 ⑨作家の時間
4 まとめ!(成果と課題)
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今回は、1のプログラムデザインについて書きます。
1 1年間のプログラムデザイン
まず初めにやったのは、やはり、プログラムデザインです。
プログラムデザインの方法としては、様々なやり方を学びましたが、
結局今は、それぞれのいいとこ取りみたいな感じで、
無理なく、その時の自分に合ったやり方を毎年模索しながらやっています。
次年度あたりは、これを、自分独自のフォーマットでちゃんと作ってみようかな。 と思っています。そしたら、こちらでもまた紹介します!
さて、この2年間は。
新年度の4月末〜5月ごろ。今年度はゴールデンウィークでやりました。
クラスの大体の感じ、子どもたち一人一人の感じをなんとなくつかんだころ、
1年間のビジョンをもちます。
まずは、
①自分の、「教師としての在り方」にじっくり向き合います。
面白いことに、やはり、毎年少しずつ変わっていきます。
ここがしっかり明確になっていれば、この後がとてもやりやすいです。
そこに、プラス、
②「クラスや学年の子どもたちの実態」をしっかり見極めます。
その上で、
③「3月までに、こんな感じに育てたいな、こんな感じに育っていきそうだな。」
そんなイメージを結構具体的にもち、そこをゴールに、逆算してそれぞれの時期にどんな姿になって行くようにしたらいいかを大まかに設定していきます。
いわゆる、タイムラインにします。
そして、そこに
④学校・学年行事や、カリキュラムを勘案しながら、具体的な姿、内容を当てはめていきます。
つまり、
「この○月にはこんなことができるようになっていて欲しいから、
○月から○月には、こういうスキルを習得させる」
と言ったイメージです。
「○月から○月まではこういうやり方、
○月から○月は次のステップのこういうやり方、
さらにその次はその上のステップへ〜」
という感じで、具体的に考えておきます。
それに、
「○月はこういうカリキュラム・学校行事になっている。
そこはこの段階だから、こういう感じにやろう。」
というふうに、年間スケジュールとも関連していきます。
「自主性」「主体性」を、年間の様々な活動や日常生活において、
どんなふうに段階的に育んでいけるか?
それも、ここですでに考えておきます。
その流れは単純で、
○新しいことを始めるときは教師が教え(教師主導)
○練習し(段階的に手放していく)
○子どもたちだけでできるように習慣化する(子ども主導)
という流れ。
一度できるようになったことが後退することもあり得るので、
そういうことも想定に入れておきます。
定期的に振り返り、学びなおすのです。
スタイルや型も、段階的に子どもたち主導で進めていけるように変えていきます。
それについては、
「3 実践の実際」
で書いていきます(いま、「1 1年間のプログラムデザイン」)
最終的に、タイムライン上に以上のことがのっかって、
全体を見返したときに、
「ウンウン、今のクラスの子たち、これなら無理なく進んでいけそうだぞ。」
という安心感がもてたら、8割型は実際にそんなふうにできます。
もちろん、時々プログラムデザインを見直し、子どもたちの様子を見たり、子どもたちの意見も聞いたりしながら、修正していったりもします。
でも、この2年間は、結局そんなに修正しないでできた感じがしています。
プログラムデザインで、年間を俯瞰してみる。
これって、学びの積み重ねと子どもたちの段階的変容には欠かせないものだと感じています。
こういう計画がないと、日々の忙しさにその日暮らしになってしまい、
結局1年間変わらずに過ごしてしまう、ということになってしまう。(私の場合です)
毎年、「学級・学年経営計画」(神奈川・東京では大体やっていると思いますが)
というのを年度始めに提出しますが、
このプログラムデザインを作った後だと、とっても書きやすいですよ。
オススメします!
プログラムデザインは、旅の計画みたいなもの・・・
ワクワクします!